おたくの息子さん?

マルちゃんが公園で練習していました。

熱心でよろしい。

(本文とは関係ないですが、九龍公園)

師傅(シーフー:先生)の私、
近くのベンチに腰掛け、暖かい眼差しで彼の練習っぷりを見ていました。

ふと気がつくと、女の子が一人、ちょっと離れた所から、こちらを見ています。

年の頃、小学校高学年でしょうか。

私と目が合うと、ニコッと微笑み、ツツツーと近寄って来ました。

女の子、私の横を指差し、
「ここ空いてる?」

そして、私が答える前に、チョコンと座りました。

(本文とは関係ないですが、九龍公園)

二人でなんとなくマルちゃんの方に目を向けていたら、その女の子が

「おたくの息子さん?」


…え?

誰が誰の?

あまりの唐突な質問に脳みそが追いついていない私。

女の子は続けます。

「目元が似てるわ」


初めて言われました。

でも、マルちゃんと私は血の繋がりは1滴もないと思います。

「息子さん、あれ、何やってるの?」

「た、太極拳です」

私が敬語。

「そう。力強くていいわ。でも、ちょっと硬いかしらね」

(本文とは関係ないですが、九龍公園)

突然、女の子、
「あら、いけない!」

私「ど、どうしたんですか?」

「晩ご飯の時間だわ。帰らなきゃ。
   それじゃ、またね。がんばってね!」

女の子、来た時と同じようにツツツーと離れて行きました。

(本文とは関係ないですが、九龍公園)

マルちゃんが練習終えて、私の前に来ました。

「知っている子ですか?」

「いや、知らない子」

 「そうですか?とても親しそうに話してましたけど」

「ね、マルちゃんて息子さんいるよね?」

「はい」

「いくつ?」

「13歳、中学一年生です」

……。

私、中学生の子供がいるオジサンの母親に見られたのか…。

肩をガックリ落とす私に、マルちゃんは
「どうしたんですか?」と、
何度も聞いてきました。

夕暮れの公園、風景がわびしく見えました。

香港 ゆるゆる〜 太極拳日記

香港人に太極拳を教わり、教えている日本人です。香港人との太極拳的生活をゆるゆる〜と綴ってまいります。

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