中秋節
(マルちゃん作)
旧暦8月15日は、香港は中秋節です。
2018年9月24日の今日は、旧暦の8月15日です。
中秋節は家族皆で食事して、月餅食べて、月を眺める日です。
夜遅くまで皆さん月を観ているので、翌日は休日です。
香港政府、粋なはからいです。
(月餅。中の丸い部分は卵黄です。お月さまに見立てています。)
毎年、中秋節の一週間前、私は心配になります。
中秋節に向けて、お月さまがだんだん丸くなっていくのですが、その速度がどうも遅いんじゃないかと。
これでは15日の夜には間に合わないのではないかと。
それはそれは、心配になります。
だって、一週間前位の月って、半分よりちょっとばかし膨らんだだけの形なんですよ!
それで、私 毎年、心配の限界を越えてしまって、周りの香港人達に苦しい胸の内を吐露しちゃいます。
「今こんな形じゃ、15日に満月にならないよ!」
香港人の反応は皆同じです。
まず、表情は
「何言ってるんだ、こいつ?」
そして、返ってくる答えは、
「心配ないって!」
「15日の夜は絶対満月だから。」
「間に合わないわけがない。」
私の心配をちっとも理解しようとしません。
まったく、どいつも、こいつも。
(最近は色々な種類の月餅があります。)
しかし、3日位前になると、月は急に本気出します。
みるみる内に膨らんでいき、15日は見事にまん丸になります。
私があんなに心配したのに、月はシレッと満月になり、香港人達も私の心痛をすっかり忘れています。
まったく、どいつも、こいつも。
毎年、同じ心配している私も学習能力がないと言えばないのですが…。
(月餅)
ところが!
あれは、去年だったか、一昨年だったか…。
一度だけ、15日に満月にならなかった年があったんです!
完全な満月になったのは、翌日の16日だったそうです。
まぁ、肉眼では、15日と16日の差はよくわかりませんでしたが。
それで、ニュースになりました。
「満月が1日遅れた」と。
その年も、もちろん事前に「間に合わない!」と、大騒ぎしていた私。
そのニュースを聞いた時
「だから、私言ったじゃん!」と、
鬼の首を取ったように騒ぎました。
「ね!私心配してたでしょ!?
あの速度じゃ15日に間に合わないって、
私何度も言ったよね?
ね?
ね?
ね?!」
それに対しての香港人達の反応は、
まず、表情が
「何騒いでいるんだ、こいつ?」
返ってきた答えが、皆異口同音、
「そう?」
…そう?って。
なに、その薄い反応?
結局、香港人の皆さん、月なぞ見ていなかったのでした。
まったく、どいつも、こいつも…。
(月餅)
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